私たちは、出羽三山を通じて生まれる一つひとつの出会いが
特別なご縁と考えています。
Sacred Prayer Experience|体験・ご祈祷
食と祈りを通して、出羽三山へ向かう準備を。
山の恵と祈りに満ちる
月山巡礼プログラム
はじめに
山へ向かう前に祈りを調え、
山での祈りに、心を満たされ、
そして日常へ戻っていく。
月山を「登る」のではなく、
月山に「迎えられる」ためのプログラム。
羽黒山のふもと
宿坊で過ごす
出羽三山の恵みとお客様の身体を調和させる「祈りの食」。
当院では、「祈り」と共に自ら山に入り、山菜を収穫しています。陽に干し、塩に漬け、時間をかけて旨みを凝縮させ、保存する。時代と共に、宿坊で失われつつあるこの手仕事は、山の味そのもの。変わらず続く、伝統的なおもてなしです。
参籠所は、旅館やホテルとは異なり、行者様が過ごされるための空間です。そのため、お部屋の設えは必要最低限にとどめております。
快適さにおいてご不便を感じられるかもしれませんが、身の回りを削ぎ落とすことで、心のゆとりや新しい気づきと出会える場となれば幸いです。
日本には、畳の上で暮らす文化が古くから根づいてきました。
床に近い暮らしは目線を下げ、自然と心も落ち着いていきます。
座る・寝転ぶ・もたれる──そんな所作の中に、
和室ならではの穏やかさと心地よさが溶け込んでいます。
プログラムの先達(案内人)である眞田宗正は、17歳より月山先達を務め、國學院大學神道学科を卒業後、出羽三山神社に奉職し、三社にて10年間、神明奉仕を行いました。出羽三山神社祝部(はふり)としては数少ない神職資格『明階』を持ち、現在は承久年間に起源を持つ宿坊真田延命院を営んでおります。
出羽三山神社では、月山の奉仕も重ね、開山期間中は山頂に籠り、寝食を共にしながらお勤めを行い、神様にお仕えする日々を過ごしてまいりました。
出羽三山神社の「秋の峰 」や 「神子修行」 においては、十数年に渡り修行全体を統括する役を担い、要職「知事」も務めております。厳格な規律の中で多くの修行者を導いた経験と実績が、確かな先達としての礎となっております。
宿坊や食、先達については、こちらもご確認ください。
満ちる
この三日間は、一つひとつの所作が、お山の体験を深める伏線となっていきます。

1日目、まずは巡礼着をすべて身につけることから始まります。
行衣に袖を通し、注連をかける過程を経て、
装いがまるで自分の体の一部であるかのように少しずつ親しんでみましょう。
この「行衣」は、これからの巡礼の歩みや、
ご自身の「祈りの集積」を受け止める器となります。
身を包むことで、日常の自分から、巡礼者としての自分へと移していきます。

ー神拝ー
夜の御神前で、蝋燭の灯のもと、出羽三山の祈りの詞を唱えます。
言葉の響きを身体の奥深くへと浸透させ、
「祈り」を自分自身に馴染ませていく時間です。
こうして心身の調律を整えておくことで、
翌日、月山の神域に足を踏み入れたとき、
より深い感覚で山へ向かうことができます。

宿坊でいただくのは、月山の水と土が育んだ恵みの食事。
素朴でありながら、山そのものの滋味深い味わいが、
身体の内側から力を満たし、巡礼の一歩一歩を支えてくれます。
出羽三山の霊気に育まれた食事をいただくことは、
この土地を取り入れ、縁を結んでいくこと。
調和に満ちた食を通して、お山に迎え入れていただく準備をしていきます。
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翌朝は、道案内人である「先達」とともに歩みます。
山の中で、風の音、土の匂い、光の移ろいを全身で感じながら、
変わりゆく自分の感覚に意識を向ける時間。
自力で「登る」という意識を超え、
ただ山に身を委ねることで、月山という大きな存在に
「迎え入れられていく」ような感覚が、自然と生まれていくでしょう。
1日目と2日目の夜には、
一日を振り返り、書き留める時間をお持ちいただきます。

移りゆく思考を書き出すことで、身体と調和していく時間です。
内側に溜まった言葉をありのまま紙に写し、
浮かぶ言葉を整理せず、手が動くままに書き留めていただきます。
手元に必要な言葉はお守りとして持ち帰り、
手放したい言葉は、しっかりと封をしてお渡しください。
当院が責任を持ってお焚き上げし、浄化へ導きます。
体験で得た気づきや感情は、すぐに消えてしまうもの。
意図的に「書く」ことで、頭だけでなく、手を通して身体の奥と繋がります。
また、頭ではまだまとまりきらない言葉を、
「手」が伝えてくれることもあるかもしれません。
神拝や月山登拝を終え、お山の力に包まれている夜。
この特別な時間を、ご活用いただくための体験です。
日 程
宿坊(真田延命院)から月山8合目登山口までの往復移動は、各自のお車での移動です。
ご準備いただくもの
巡礼には、白色の無地の服装をおすすめしております。
*「白」や「無地」のご準備が難しい場合は、無理をせず、お手持ちのもので構いません。巡礼の趣に合う、控えめな色やデザインのものをお選びいただくと、なじみやすくなります。
登山・巡礼の装備は下記の通りです。
必要に応じてお持ちください。
余白をつくり、受け取る器を整える
生活の中では、私たちの意識は常に外側の情報へと向けられています。
この三日間はデジタルデバイスから離れ、外との繋がりを一時的に解いてみることを推奨しております。
私たちの意識を溢れさせるものから一度離れ、受け取るための器を空けること。それは、このプログラムの効果を最大限に生かすための、現代における「斎戒」のひとつです。
※プログラム中は通信をお控えいただきますが、緊急の連絡が必要な場合には、事前にご案内する当院の連絡先をお伝えいただくことができます。
開催概要
一つひとつの体験は、羽黒山という霊山の懐で開かれる、大切な学びの扉です。
修験道が大切にしてきた「体験を通して真理に近づく」という道筋に倣い、
全体を通して巡ることで、その本質が自然と心に宿っていきます。
プログラム概要については、下記をご覧ください。
| 概 要 | |
| 期日 | 2026年8月14日(金)〜16日(日)2泊3日 |
| 集合・解散場所 | 宿坊 真田延命院 |
| 集合時間 | 15:00 |
| 定員 | 6室(最大10名程度ー最少催行人数 1名) ※原則として個室をご利用いただきますが、同行者様と同じお部屋でのご利用も可能です。お一人おひとりに寄り添う、少人数制です。 |
| 対象者 | 20歳以上の健康上や体力的に支障のない方 |
| 申込締切 | 2026年7月31日 ※定員になり次第終了します。 |
| ご利用 | 真田延命院 全館貸切 御神前・大広間にて斎行/客室は個室利用 |
| プログラム料金 | お一人様 79,000円(税込) ※お支払いは当日、現金のみ。 |
| 料金に含まれるもの | 宿泊料(1日目の夜・2日目の朝・昼・夜 3日目の朝食付き)、山伏先達料、ご祈祷料、衣装代(行衣・注連・金剛杖・宝冠)、御朱印代(行衣用)、焼印代(金剛杖用) ※上記以外の費用(現地までの交通費等)は参加者負担となりますので、あらかじめご了承ください。 |
プログラムに含まれる項目です。
*巡礼の基本品がひと通り揃い、資料や実践を通して「祈りの詞」を学べる充実の内容です。参加後は、ご自身でお山駆けや参詣を行うための基盤が整います。
*巡礼用品をすでにお持ちの方は、参加費用より差し引かせていただきますので、事前にお知らせください。
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自然の姿は、刻々と移ろい変わります。
人智の及ばないその循環の中では、
だからこそ見えてくる景色や、呼び覚まされる感覚があるのでしょう。
この旅は、目の前の出来事をあるがままに受け取りながら、
心をゆるやかに調えるための実践です。
状況にとらわれず、吸収していく力。
その確かな手応えを、少しずつ体感してください。
それは、現代社会が求める「速さ」や「多さ」から離れ、
心の奥底にある、穏やかで揺るぎない力を取り戻していく時間。
結びに
合理性を超えて、ただひたすらに月山という存在に集中する。
山と自分の境界を溶かすような、濃密な時間です。
この地に生業を授かり、日々を営む私たちにとって、
三つのお山を、自分のために、一度に巡ることはなかなか叶うことではありません。
けれどもだからこそ、その時々の巡り合わせに従い、大切に一座に向かいます。
その時々が、自分に本当に必要なご縁と考えているからです。
遠方からお越しの方にとっては、同じようにとはいかないこともあるでしょう。
それでもなお、ひとつのお山に心を向け、万物のあり様と向き合う時間を持つこと。
それも、信仰のお山ならではの、深い歩み方の一つではないかと思うのです。
今回は「月山」。
あえてこの一座に心を尽くし、お山と深く交わる。
そんな贅沢で、本質的な三日間を過ごしましょう。

このページでは、宿坊や、プログラムの詳細をご紹介いたしました。
ご体験には、自然や文化への深い理解と、静けさを味わう心の準備が求められる場面もございます。
ゆっくりと全体をご覧いただき、ご自身のペースでご検討いただければ幸いです。
宿坊で過ごす時間は、ひとつひとつの営みが、次の扉へとつながっています。
ご縁を感じる体験があれば、ぜひ他のページもご覧ください。
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